
飲み会後の流れで関係を持ってしまったけど、ちゃんと避妊できていたか不安…



もし避妊に失敗して妊娠してたらどうしよう…
恋人ができたり、異性との関係が深まる中で、「避妊」に関する不安を抱える大学生も少なくありません。
この記事では、大学生が避妊に不安を感じたときに知っておきたい正しい知識や対処法、妊娠のリスク、相談窓口まで、やさしく丁寧に解説していきます。
大学生が避妊を不安に感じる理由とは?


身近に「妊娠した」「中絶した」という事例を聞いたから
「サークルの先輩が妊娠したらしい」「バイト先の友達が中絶したって…」そんな話を耳にすると、突然リアルに感じるのが妊娠のリスク。
他人事だと思っていたことが、急に「自分にも起こり得るかも」と不安を呼び起こします。
特に、避妊に対する知識が不十分なまま性交渉を始めることの多い大学生は、このような“身近な例”が強く印象に残りやすいのです。



周りの体験談に振り回されすぎず、「自分がどうすればいいか」を考える視点が大切です。
ネットやSNSの投稿・体験談を見て不安になるから
「中出しされてしまった」「コンドームが破れたかも」――X(旧Twitter)やInstagram、体験談系のサイトなどで、不安な投稿を見ることもありますよね。
もちろん、リアルな声を知るのは大切。でも、ネットの情報の中には不正確なものも多く、読みすぎると余計に不安になることも…。
コンドームが外れた・破れた経験があるから
「避妊したつもりだったけど、途中でコンドームが外れてしまった」「破れていたことに後で気づいた」――そんな経験をしたことがある人もいるでしょう。
コンドームは手軽な避妊法ですが、正しく使わなければ効果が下がってしまいます。そういった“ヒヤリ体験”があれば、次も失敗するのでは?という不安につながるのは当然です。
使用状況 | 妊娠率(パール指数) | ポイント |
---|---|---|
正しく使用した場合 | 約2% | 毎回正確に装着し、使用後も適切に処理した場合 |
一般的な使用(ミス含む) | 約13% | 装着ミス・遅れ・破損・外れなどを含む平均的な使い方 |



コンドームは「買えば安心」ではなく、「正しく使ってこそ効果あり」です。
避妊に関する知識が曖昧だから
避妊とひと口に言っても、コンドーム、低用量ピル、アフターピル、IUDなど様々な方法があり、それぞれの効果や注意点も異なります。
しかし、学校では十分に教えてもらえず、親にも聞きづらく、ネット情報も玉石混交…。結果として、「自分の避妊方法が正しいのか分からない」といった曖昧な状態で行為に及んでしまうケースが少なくありません。
パートナーと避妊のことをきちんと話し合えていないから
避妊についてきちんと話し合うのは、付き合いたてのカップルほど難しいと感じがちです。
「こんなこと言ったら引かれるかも…」
「避妊って男性(または女性)が決めることじゃないの?」
そんな遠慮や誤解が、お互いの不安を見えないままにしてしまう原因になります。性のことは、ふたりで話して初めて“安心”になります。



避妊の話は“重たい話”ではなく、“思いやり”の話。お互いの安心を作るコミュニケーションの一つです。
飲み会やワンナイトのような“その場の流れ”で冷静な判断ができなくなる
飲み会のあとや、思いがけず一夜を共にすることになった場合、「その場の流れ」で避妊があいまいになるケースは珍しくありません。
お酒が入って判断力が鈍っていたから、という言い訳が優先されてしまったり……。
その結果、事後に「もしかして妊娠したかも…」「ちゃんと避妊できてなかったかも…」と後悔することになることがあります。



「その場の雰囲気」に流されないためにも、普段からリスクや正しい対処法を把握しておくのが大事です。
大学生でもし妊娠してしまったらどうなる?リスクを知っておこう


大学生のうちに妊娠が判明した場合、日常が一変します。
「誰にも言えない」「どうしたらいいかわからない」と思い悩み、一人で抱え込んでしまう人も少なくありません。
ここでは、大学生が妊娠した場合に直面しやすい5つのリスクを、できるだけわかりやすく説明します。
学業の継続が難しくなる可能性
妊娠中は体調が不安定になったり、通院が必要になったりと、授業や試験への影響が出やすくなります。また、出産後は育児のために大学を休学・退学せざるを得ないことも。
特に実習や長期インターンシップを控えている学部では、スケジュール調整が非常に困難です。



学校の制度によっては、休学や支援制度がある場合も。妊娠が分かったら、まずは大学の学生相談室に相談を。
経済的な負担が大きい
出産や子育てには、多くのお金がかかります。妊婦健診や出産費用、ベビー用品など、20代の学生には大きな出費となる可能性が高いです。
アルバイト代や奨学金では賄いきれない金額であることがほとんどです。
また、中絶を選んだ場合でも、保険適用外のため費用は7〜50万円ほどかかることがあります(※下記の表参照)。
項目 | 初期中絶(〜11週6日) | 中期中絶(12週〜21週6日) |
---|---|---|
費用の目安 | 約7万〜20万円 | 約30万〜50万円 |
手術方法 | 吸引法・掻爬法など | 子宮内容除去術など |
入院の有無 | 基本的になし | 必要(1〜2日程度) |
特記事項 | 早期ほど身体的負担が少ない | 手術が複雑になりリスクも増す |
親や周囲に知られる精神的ストレス
「親になんて言えばいいの?」
「友達や先生にバレたらどうしよう」
こうした不安はとても強く、孤立感を深めてしまう大きな要因になります。
誰かに相談したいけど、どう伝えていいかわからず、一人で悩んでしまうことも。
パートナーとの関係が崩れることも
妊娠は二人の問題のはずなのに、パートナーが責任を取ろうとしない、逃げてしまう――そんなケースも少なくありません。
「一人でなんとかしなきゃ」と思い込むことで、心の距離ができてしまうことも。
本来なら一緒に考えるべき問題だからこそ、話し合いのタイミングや伝え方もとても重要です。
中絶は心身のリスクが大きい
中絶は身体的にも精神的にも負担がかかります。
特に人工妊娠中絶手術は、心身にダメージを与えることもあり、術後に後悔や喪失感に悩まされる人もいます。



中絶の選択をする場合も、できるだけ早く病院へ。正しい判断とサポートを受けることが大切です。
大学生で避妊が不安な場合の対処法・正しい避妊方法


避妊は「知っているつもり」になってしまいやすいテーマです。でも、少しのミスや思い込みが思わぬ結果を招くこともあります。
ここでは、避妊に不安があるときに知っておきたい、具体的な対処法や避妊の方法について順を追って解説していきます。
よくある避妊の失敗パターン
避妊の失敗は、「避妊しているつもり」だったというケースが多いです。
よくある失敗パターンは次の通り。
- コンドームの破損・外れ
- コンドームを最初から着けていなかった
- 膣外射精(外出し)なら大丈夫だと思っている
- 安全日を信頼しきっている
- 「ゴム無しは、今回だけだし」と油断する
- ピルの飲み忘れ
特に、膣外射精(外出し)は避妊法ではなく、失敗率の高い行為です。精子は射精前の分泌液(カウパー液)にも含まれている可能性があるため、リスクはゼロではありません。



「きっと大丈夫」ではなく、「確実に対策した」と言える避妊を選びましょう。
避妊失敗後にまず取るべき行動
もし避妊に失敗してしまった、あるいは不安を感じた場合、取るべき行動は次の通りです。





不安なときこそ、信頼できる人や専門家に頼ることが大切。ひとりで抱え込まないでください。
アフターピル(緊急避妊ピル)の効果と入手方法
「避妊に失敗したかも…」
「コンドームが外れてしまった」
「ゴム無しを断れず、中出しされた」
こんなとき、妊娠の可能性を減らすための手段として頼れるのがアフターピル(緊急避妊薬)です。
アフターピルは、性行為のあとに服用することで排卵を遅らせ、受精や着床を防ぐ薬です。
服用のタイミングが早ければ早いほど、妊娠を防げる確率が高くなります。
- 72時間以内での服用:約85%以上の確率で妊娠を防げる
- 120時間以内に対応できる薬も登場(例:エラワン)
服用後は一時的に体調が変化することがありますが、多くの人は軽度の副作用(吐き気、頭痛、軽い不正出血)で済みます。
重篤な副作用はまれですが、心配なときは必ず医師の指示を仰ぎましょう。



アフターピルは「緊急時」の手段です。常用避妊薬ではありません。繰り返し使うより、日常的な避妊方法を見直すことが大切です。


低用量ピルの特徴と正しい使い方
低用量ピル(OC=Oral Contraceptive)は、女性が毎日決まった時間に1錠ずつ服用することで、排卵を抑制し妊娠を防ぐ避妊法です。正しく飲めば、99%以上の高い避妊効果があります。
一見すると「毎日薬を飲むなんて面倒」と感じるかもしれませんが、慣れてしまえば習慣になりやすく、避妊だけでなく生理不順や生理痛の改善、PMS(月経前症候群)の軽減など、副効用も得られることがあります。
- 決まった時間に毎日服用する
飲み忘れは効果を下げる原因になります。アラームを設定したり、朝食後に飲むなど習慣化が大切です。 - 飲み忘れに気づいたらすぐ対応
12時間以内の飲み忘れならすぐに1錠服用し、あとは通常通り続けます。24時間以上の遅れがある場合は、別途避妊が必要になることも。 - 服用開始のタイミングに注意
初めて飲むときは、生理の開始日から1〜5日以内に飲み始めるのが基本です(医師の指示に従いましょう)。



ピルの種類によっては体に合わないことも。副作用が気になるときは、医師に相談して種類を変えることも可能です。
コンドーム使用前の注意点と装着のポイント
コンドームは、最も手軽に使える避妊法でありながら、性感染症の予防にも効果的という大きなメリットがあります。
※ピルでは性感染症の予防はできません。
「避妊したつもりが、実は使い方を間違えていた」というのは、大学生に多い失敗の一つ。ここでしっかり確認しておきましょう。





コンドームは薬も医師もいらず、手軽に始められる避妊法ですが、「雑に扱えば妊娠リスクが高まる」という点を忘れないようにしましょう。
パートナーと避妊について話し合うことも大事
避妊は「どちらか一方だけの責任」ではありません。2人の関係に関わる大切なテーマだからこそ、パートナーとしっかり話し合うことがとても重要です。
ふたりで避妊について話し合える関係は、きっと他の大事なことも一緒に考えていける関係です。



彼氏がゴムをつけてくれない場合はどうすればいい?
「コンドームつけて」と言っても、「大丈夫だよ」「気持ちよくなくなる」とはぐらかされた――そんな経験、ありませんか?
そんな時の対処法は下記のとおり。
- なぜ拒否するのか理由を聞く
「感じにくくなる」「面倒」など様々な理由があるかもしれませんが、それらに対する対策(薄型コンドームの使用など)を一緒に考えることも大切です。 - コンドーム以外の避妊方法も検討する
低用量ピルなど女性側でコントロールできる避妊方法を併用することで、より安心できる場合もあります。ただし、性感染症の予防にはコンドームが必要であることを忘れないでください。 - 関係性を見直す時期かもしれない
あなたの健康や意思を尊重しないパートナーとの関係は、見直す必要があるかもしれません。 - 自分で用意しておく
男性任せにせず、自分でコンドームを用意しておくことも一つの方法です。 - NO と言う勇気を持つ
どうしても理解してもらえない場合は、その場でセックスを拒否する勇気も必要です。一時的な関係のために、将来に大きなリスクを背負うことはありません。
セックスや避妊に不安がある大学生が相談できる窓口


性や避妊に関する悩みをひとりで抱え込む必要はありません。大学生が安心して相談できる窓口は、実はたくさんあります。
ここでは、信頼できる相談先をいくつか紹介していきます。
大学の保健センターを活用する
多くの大学には、キャンパス内に「保健センター」や「学生相談室」が設置されています。
ここでは、医師や保健師、カウンセラーが在籍しており、無料・匿名で相談できる場合がほとんどです。
- ピルやアフターピルに関する質問
- 避妊の方法やリスクの相談
- 妊娠の可能性がある時の対応



学校にある窓口は、思っているよりも“ハードルが低い”場所。気軽な気持ちで一度足を運んでみて。
大学生が利用しやすいクリニックの選び方
婦人科やレディースクリニックでは、避妊相談・ピルの処方・妊娠検査など幅広く対応しています。
初めて行くときは少し緊張するかもしれませんが、「若者向け」や「女性専用」を掲げているクリニックなら、初診でも安心して相談しやすい雰囲気があります。
また近年、大学生にとって非常に利用しやすくなっているのがオンライン診療という選択肢です。スマホやパソコンを使って自宅から診察を受けることができ、ピルやアフターピルの処方も可能です。
- 婦人科に行くのが恥ずかしい・抵抗がある人
→ 誰にも見られず、自宅から相談できるのが大きなメリットです。 - 忙しくて通院の時間が取れない人(授業・バイトなど)
→ スマホで簡単に予約・診察ができ、すき間時間に利用できます。 - 家族や友達に知られたくない人
→ 薬はプライバシーに配慮された包装で自宅に届きます。 - 病院が少ない地域に住んでいる人
→ 近くに婦人科がなくても、ネット環境さえあればOK。 - 生理や避妊の知識が曖昧で、まず話だけでも聞きたい人
→ 相談のみも可能なので、情報を集める第一歩としても◎。
オンライン診療の流れ(例:スマルナ、マイピル)





「誰にも知られずに相談したい」なら、オンライン診療はとても頼れる手段です。
相談窓口・サポート先


病院やクリニック以外でも、オンラインや電話で相談できる窓口もあります。
- NPO法人ピルコン:若者向け性教育の普及活動・相談対応あり
- にんしんSOS東京/全国版:妊娠・性に関する匿名相談が可能
- 日本家族計画協会:避妊や性の健康に関する資料が充実
- バービーの相談窓口(YouTubeやSNS):タレント・バービーさんが運営する性に関する啓発活動



どの窓口も、あなたの気持ちに寄り添いながら話を聞いてくれます。